光と影

 

なんだか久しぶりに、ASKAさんの歌を聴いた。何故だかしばらく、違う音楽と本の世界に入り込んでしまって、聴くことがなかった。そんなに長い間ではなかったかもしれないけれど。

Too many peopleと、SCENE IIIを取り出した。ASKAさんのその言葉の深さと奥行きはどこから生まれるのかな、なんて考えながらワイシャツにアイロンをかけていた。


光のあるところには、必ず影がある。
影があるから、光が存在する。

だからきっと、

喜びを真に感じるには
悲しみを知ることが必要で、

本当の優しさを知るには
痛みを経験することが必要で、

目に見えるものを理解するには
見えないものにまで想いを馳せる必要がある。

 

光を知るには、深い闇をくぐり抜けなくてはならない。

対極にあるようで、やっぱり割り切れないものなんだろうなと思う。


一つを描いていても、そこには両方の景色が詰まっていることが、ASKAさんの歌から伝わってくるからなんだな。


そんなことを昼間考えていたら、夜になってMan and Womanが聴きたくなった。

ASKAさんの好きな曲はと聴かれたら、きっとこの曲を真っ先に挙げると思う。

でも、この曲の物事の対比が持つ意味を、私は今やっと分かりかけた気がした。

奥深く下っていったところで、普遍的なものに触れて、そこに流れる温かさをじんわりと感じることが出来る。でも形になると、とてもポップで大衆的でもある。

ASKAさんの歌の魅力なんだろうなと思う。

 

色んなことに後になって気付く私は、やっぱりぼんやりしていて、目に見える情熱を持っていなくて、熱心なリスナーではないのかもしれない。

 

それでも、

どんなことがあってもそばにいてくれる歌を歌ってくれるASKAさんに、私は深く感謝していて、

今日もありがとう。