2020.2.11 東京文化会館 ASKA premium ensemble concert -higher ground-
会いたい会いたい。
ASKAさんに会いたい。
higher groundの映像リリース告知動画を観たら、あの日の感動が一気に蘇って来た。
このライブ、最高だったよね。
今の日常から考えたら、想像出来ないくらい特別な空間で共有した時間だった。
あの日聴いたFellows、最高だったなー。
公演後に書いた走り書きのメモを、書きかけのまま放置していたことがずっと気がかりだった。
告知動画を観た後に国際フォーラムとLINE CUBEのエントリーを読み返したら、あっという間にその日にタイムスリップしてまた感動して、2月11日のことを書いておかなかったことを後悔した。
リリース前に、書き留めておこう。
(以下、公演内容の記述を含みます)
~2020.2.11 東京文化会館 ASKA premium ensemble concert -higher ground-~
東京文化会館はクラシックコンサートで評価の高い会場らしい。
この会場でASKAさんのステージを観られることをとても楽しみにしていた上に、2日前にASKAさんに遭遇するという奇跡を果たした私は、その興奮が冷めないまま会場に向かっていた。
上野駅に到着し、会場へと向かう。
いつもは通り過ぎるだけだったこの会館に、初めて足を踏み入れてドキドキと胸が高鳴る。
5階建てのホールに入ると、鮮やかな赤色のシートと雲形の壁面が目に飛び込む。
今日はここでASKAさんのどんなステージが観られるのだろう。
1階前列の良席に恵まれ、開演を今かと待つ。
さあ、幕が開ける。
ASKAさんが登場。
ナントカカントカ~。
最後まで、何と言っているか分からなかった。
『僕はMusic』
わぁー。今日は音の迫力が違う。全身で音を浴びるこの感覚、幸せだー。
前列だとこんなに違うんだ。最高の時間になりそうな予感。
『Hello』
「またせたねー!ハロー東京!ナントカ…こう言うんだよ」
ハロー東京!なんだか素敵な響き。
『天気予報の恋人』
「今回のツアーは、今日を含めてあと3公演。higher ground、さらなる高みを目指すというコンセプトを込めてやっています。僕達は最初と最後のコンサートは同じでなくてはいけないと言っている。でもね。どうしても慣れというものが出て来ます。今日はその慣れに最後までお付き合いください。」
『Fellows』
めちゃくちゃカッコ良くて泣けた!カッコ良すぎて泣けるってある?あるんだ。
もう、バンドサウンドの極みじゃないかー。
これはもはやASKAさんというか、ロックバンド・ASKAだ。
長年の積み重ねが醸し出すレジェンドな雰囲気。往年のロックバンドの貫禄!
この曲を聴いた時点で今日のチケット代11,800円の元を取ったと思ってしまったくらい、超絶すごかった。
過去2公演で、今のASKAさんがこの曲を歌うことがとてもしっくり来る感触というのを感じてはいたのだけど、それが何なのか、はっきりとは分からなかった。
そしてこの曲を初めて聴いた時から思っていたこと。
Fellowsって誰だろう?
ASKAさんの音楽を愛するリスナー達はきっと含まれている。
けれど私の中でどうも何かがしっくり来なかった。
でもこの日、全てを感じた気がしてしまった。
Fellowsって、目の前にいる貴方達なのねー!!
マッキーはミュージシャン然としたオーラが出まくりだし、
澤近さんのエモショーナルなキーボードに心揺さぶられるし、
メッケンからは、クールに正確なビートを刻みながらも情熱がほとばしっている。
手数王のパワフルなドラムプレイの中に、全てを包み込む包容力を感じてうるっとしてしまうし、
古川さんは仙人?って言うくらいのマスターオブギターな存在感を醸し出している。
ギターだけ弾いたらどんな音を出すのだろう、と古川さんを見ながら考えていたら、そうだ静岡にいる時に、綾香のアコースティック公演で、彼のギター熱演を聴いたことを思い出した。あれ凄かった!
そしてそんな彼らと息をぴたりと合わせ、ロックにシャウトするASKAさん。
最高に、カッコいいーー!!
こんなGuysに囲まれて歌えるって、幸せだろうな。
今回の映像リリースで私はこの曲を一番楽しみにしているのだけど、どうしよう、カッコよすぎて震えてしまいそう。
『修羅を行く』
『しゃぼん』
「ソロデビューで曲を出しました。皆さんの方が良く知っていて、9月21日らしいです。みなさんにもっと気付いてもらえた歌、見つけてもらえた歌です。」
『はじまりはいつも雨』
『good time』
イントロで3連のドラムが聴こえて来て、あぁ最高だなこれ…と思った。
コットンクラブあたりの私的な空間で、ワイングラス片手にこの曲を聴いてみたい衝動に駆られた。
2番からの、ピアノやストリングスがイントロのメロディを奏でるところが、ASKAさんの歌声や情景と呼応し合っているようで、たまらなく好き。
そして6/8拍子。この曲の気持ちよさの中に感じるきゅんと胸を締め付けられるような感覚ってなんだろう。
きっとこの6/8という拍子にその正体が隠れているのではないかと思い、一時期あらゆるこの拍子の曲を聴いてみた。でも分からなかった。
そしてずっと後になって、TK・小室さんがハチロクバラードについて、「僕の引き出しの一個として大事な曲調」と語った上で、下記のように言及しているのを発見した。
「絶対にハチロク(6/8拍子)のバラードっていうのは欠かせないんです。なんとも日本人にしか表現できないリズムなんですよ。あの三連の切なさは。割り切れない切なさっていうのかな。絶対にグルーブが揺れるんです。」(小室哲哉ぴあ globe編)
割り切れない切なさかー。
なんだかその表現にきゅんとしてしまう。
3連符の音楽的な割り切れなさを聴きとることは、私にとって難しい。
でも、good timeの幸せの中に何故か感じてしまう胸を締め付けれらる感覚は、もしかするとその切なさなのかもしれない。
私にとってこの曲は、まだまだ余白が尽きない。
ASKAさんがこの曲を歌う姿を見ていると、音楽をやっている人にとって、こんな曲を作れて歌える幸せってないんじゃないかと想像してしまう位、私も幸せを感じてしまう。
表現したいことをすみずみまで表現しきって、その美しさと喜びが満ち溢れている。そんな歌。
大好きだな。good time。
「はじまりはいつも雨…昨日テレビでやってましたよね。何位でした?あれは百万枚売れたんですね。僕が思ってたよりも多かった。」
「はじまりはいつも雨はとても売れました。でもgood timeの方は、そんなに…。でもね、この曲には20年から30年の間に発動するスイッチが入っていて、好き好きタイマーがかかっています。」
「デビューしてから、色々な人に助けてもらって、何の心配もなく仕事を進めてきた」
「歌手にとって最も大事なのはデビュー曲。がむしゃらに曲を作る時期と、ある程度曲作りが分かって来て、ここはメロディをくっていこうとか、一拍遅れてから入ろうとということ考える。」
「万里の河が売れてから、冬の時期に入った。CDが全く売れない。でもライブをやるとものすごいお客さんが来る。このお客さんは本物か?って思うよね。モニターに映し出されたお客さんじゃないのって。」
「ある時からこう言われるようになった。ASKAはヒットを狙うようなところで曲を作らなくなった。ぜーんぜんそんなことない。ヒットしたらいいなといつも思って作っていた」
「そんな時期に、ベランダからずっと空を眺めていて、出来た曲です。」
『帰宅』
『RED HILL』
分かっていたけど、今夜はまた更にかっこよかった!!
今日は本当に、音そのものの迫力がすごくて、音楽ってこんなに力があるんだ、と何度も感じてしまった。
『歌になりたい』
メンバー紹介
ビルボー
「面接をしました。一次面接、ルックス。二次面接、またルックス。それから筆記試験をしました。一言書いてもらって、僕の気持ちに刺さることを書いてくれた方達が、今日ここにいます。…嫌いなアーティストを書いてもらって、スタレビとKANを嫌いと書いた方達が選ばれました。スタレビとKANが大嫌いと書いた人達です。」
言ってる間中ASKAさん、ずっとステージを右往左往してる。
そのうち自分で「なんでオレはこんなにうろうろしながら話してるんだだよ!」と自分に突っ込む。いや本当に。笑
さらにうろうろしながら、12月24日クリスマスの日にスタレビ、KANと3人で過ごしたという話。きっと客席にいる感満載。
「一木弘行は福岡にスタジオを持ってる。僕はしょっちゅうそこに出入りしてた。そしてSHUIBIはそのスタジオから徒歩2,3分のところに実家がある。それってすごいことだと僕は思うんです。ほら、福岡って広いからさ。……東京も広いよ。(客席を振り向いて)…なに?」
「ピアノ…Steinwayって書いてありますね。澤近太輔。もう幕末の時代からの付き合い。その頃彼は傘を売っててですね、僕はその時竹を売りに行ったんです。もうその時からの付き合い」
質問コーナー
男性「歌詞を書く時にポリシーやルールはありますか?」
「最初からそれ?ボケらんないじゃん!えーとねぇ…僕が若いミュージシャン達にいつも言ってるのは、聴き手より絶対上に立つなということ。僕は頑張れという言葉を歌詞で使ったことは一度もないんです。それが出来るミュージシャンもいるけど、僕は出来ない。だから使わない。それよりも、自分が体験した出来事の中で、自分がそれをどう感じたか、どうくぐり抜けたかというのを歌にしています。」
ゆるーい質問コーナーのはずが真面目な回答に。うんうんと深く頷きながら聞き入ってしまった。
私がASKAさんの歌詞に惹かれるのは、きっとこのASKAさんの、自分自身を極限まで追求する姿勢にあるのだろうと思う。
パーソナルな部分を追求すればするほど、その表現は普遍性を帯びていく。
そしてそれが歌になった時、聴き手はそこに反応し、共鳴する。
ASKAさんの歌を長く聴き続けているのは、気付いてしまう、感じてしまう瞬間がずっとあるから。そしてそれを共有出来た時の喜びに幸せを感じるから。
質問の続き。
水筒の中身はなんですか、ウォーキングデッドネタと、カルマンギアの乗り心地についてと、あともう一つはなんだったかな。
『you&me』
『HEART』
『百花繚乱』
あれ、この曲はこういう曲だったっけ?
私ちゃんと聴いてなかったかもしれない。思いっきりダンスビートじゃないかー!
このリズム、好き…。
そして澤近さんが!
"DJ澤近降臨"って感じの画で、一瞬ここはどこのクラブかと錯覚してしまった。
さっき、『帰宅』の時はマエストロ澤近でタクト振ってたよね?それが今度はDJになってる!
カッコいい。早くもう一度聴きたい。
このビートを引き継いで『higher ground』に入っていく感じがなんともたまらず、テンション維持
→メモが文章の途中で終わっているけどどんな感じだったか思い出せない。映像を楽しみにしておこうっと。
『青春の鼓動』
『今がいちばんいい』
手を差し出しながら歌うASKAさんに私は、あの右手は、私が一昨日握った右手ー‼︎
と私も思い切り手を差し出し…歓喜。楽しいよー。
「3月20日にニューアルバムを出します。東京は3公演ともソールドアウトでした。もちろん皆さん買ってくれると思ってます。」
『Be free』
特別な一曲。今夜はASKAさんの歌をしっかり聴きたいと思って冷静に聴いていた。
一言では言い表せない想いがこの曲にはあって、でも全てを抱きしめて、私はこの曲が好きだ。
みんなはどんな想いでこの曲を聴いているのだろう?
気になって会場を見渡すと、年配のおじさまが、ASKAさんに合わせてこの曲を口ずさんでいるのが目に入った。
それを見たら思わず泣けてきた。
あの人には今、どんな想いが湧き上がっているんだろう。
分からないけれど、分からない何かを、一緒に共有したような、そんな気持ちになった。
『We Love Music』
『一度きりの笑顔』
『PRIDE』
『BIG TREE』
おわり
途切れ途切れのメモだったけれど、あの日の感動と興奮をもう一度思い出すには十分だった。
今回のツアーには3回参加して、この東京会館は一番、純粋に音楽そのものを楽しんだ公演だったと思う。
それぞれの公演で感じることが全然違っていて、それがまた楽しい。
そんな空間をまた共有できる時が早く来てほしい。
音楽に、ASKAさんに、今日もありがとう。