遠くで眺めている人

今に始まったことでもないかもしれないけれど、私は、遠くで眺めている人になっているんだなぁと思うようになった。ASKAさんが新しいブログにお引っ越ししてからは、なんとなく、さらに遠くに感じるようになった。

それでも、ソロ曲アンケートには参加させてもらうことにした。以前のぴあ&ASKAのアンケートに参加出来なかったことを残念に思っていたから。
最終日の朝に、駆け込み投票。

そしていざ結果を見て、へぇーーーって驚いた。
上位13曲中、私が投票したのは「月が近づけば少しはましだろう」のわずか1曲だった。いろんな人が歌ってきたように、入ってないのか。good timeやBe freeは私の中で超・名曲なのだけど、20位以内にも入ってないのね。えぇー。

私としては純粋に、もし今ASKAさんの曲を10曲しか持てなくなったとしたら、どの曲を聴きたいだろうと思い浮かべながら選んだのだけれど、全然かすらないこの結果はなんなんだとしばし考えた。

夫にこの話をして、ためしにASKAさんの好きな曲を10曲書いてみてよと言ってやってもらったら、見事に10曲中8曲がランキングに入っている曲だった。へぇーーー、とまた驚いた。
そして私の選曲を見て、「いやぁ、これは選ばないねぇ…」と首を傾げた。

人の感性は本当それぞれに違うものなのだなぁと、選ばれた13曲をじっくりと眺めた。

その結果、残念だけれど私にはこのCDを手にする理由が見つけられなかったので、購入は見送ることにした。それに、CDプレーヤーは先日とうとう処分してしまった。この先CDを購入することはまずないだろうと思う。ハイレゾも、現時点での私の関心はそこまで高くない。そして私はやっぱりストリーミングで音楽を聴くことが好きだし、これから音楽を”所有”することは出来る限り少なくしたいと思っている。

 

ASKAさんの思いとは裏へ裏へといってしまう私はなんだか、遠くで眺めている人の中でも、さらに遠く離れたところにぽつんいるのだろうという気がしてきた。Fellowsとは、とても名乗れそうにないような気がする。


遠くのASKAさんは今の私にとって、どういう存在なのだろうと考えるようになった。
一連の出来事でたくさん流した涙や溢れ出る気持ちは一体どこに行ってしまったのだろう。

それらの気持ちが丸ごと、夜の貨物列車に乗せられてガタンゴトンと私の中から走り去っていってしまったのかもしれないという気がしてしまう。


私はASKAさんについてあとどの位、何をここに書けるのだろう。

書きたかったことが、まだたくさんあったと思う。そしてそれはきっと、心に火が灯り、そうせずにはいられない自分がいる時に成し遂げられる。出来ればもう一度、そういう心持ちになってみたいと思うのだけれど。

 

振り返ってみると、これまで私はASKAさんについて書きながら、それによって見えてくる自分自身についてを書いていたような気もする。

そしてそれは、ASKAさんという媒体がなかったら引き出せなかった類のものだろうとも思う。ASKAさんの音楽や出来事について言葉にしてみることで、はじめて浮き上がる自分の考えや感情に気付くことが出来た。

この過程で私が得た学びは今でも私の心の中で大切な位置を占めていて、決して消え去るものではないだろうと、そう思う。

 

この媒体がASKAさんでなくなったとして、学びが成り立ち続けるのか?というのは私にとって、重要な問いだ。

 

早々に答えは出せなさそうで、でも先延ばしするには時間は消えていってしまうから、今ここに私はこうして書いているのだと思う。

 

桜の花びらが、もう少し、散らないでいてくれますように。