good time

 

ひらがなを漢字に変換するように、
心を言葉に変換出来たら良いのに

心の中を、言葉で正確に表現するのはとてもむつかしい

音楽を創り出すことなど到底出来そうにない私は、いつも思う

音楽と言葉では、どちらが心を上手く表現出来るのだろう

でも、切ない夕陽は、このメロディだからこそより切なく感じられるし、

このリズムに心地良く揺られていると、抱き合う二人の鼓動が聞こえてくる気がする

ASKAさんの歌声と楽器が奏でる美しいハーモニーが、恋人達が味わう今この瞬間と、遠くに想いを馳せる時の壮大さを感じさせてくれる

言葉と、メロディーと、楽器と、リズムと、歌声

全てが調和して、心を揺さぶる

そんな調和を、創り出している

8分音符の波に揺られながら、
私も次を思い出してみたくなった

贅沢なひと時に、ありがとう

気持ち

 

音楽を教えてくれてありがとう

言葉について考えさせてくれてありがとう

生きることが続いて行くことの意味を教えてくれてありがとう

みんな、あの出来事があったからこそ、
深く知ることが出来た

信じることも、信じないことも、必要ない
ただ、ありのままを受け入れるだけ

ASKAさんが生み出す音楽を今日も
こうして聴けることに、感謝するだけ

園だより

カトリック系の幼稚園に通う娘が持ち帰った、園だよりに書かれていた神父様の言葉。

人間関係には「できる」ことで結ばれたものと、「である」ことで結ばれたものがあり、例えば会社での人間関係は、その人が何かを「できる」人であることを基本にしている。その人が病気やけがで何もできなくなってしまえば、同じ関係を続けることは難しくなる。

一方、家族の関係は、その人がその人「である」ことに基づいていて、その人が自分の子どもだから、親だから、兄弟姉妹だから、ということだけで結ばれている。病気やけがで何もできなくなっても、それで家族の絆が消えることはない。何があっても、その人がその人である限り、寄り添い続ける。


読みながら、大切なことに改めて気付かされました。

出来事ばかりに目を向けると、時々忘れてしまいそうになったりするけれど。

ありのままを受け入れ、ありのままを愛する。「である」ことに感謝する。

この気付きを胸に、今日もこれからも、学び続けたいと思います。

12

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2010.2.10 リリース

このアルバムは、本当に。
とってもキラキラしていた。

新しい洋服を着た曲達はどれも魅力的で、心からワクワクした。LOVE SONGのイントロを聴いた時の、わぁーーー!っていう驚きを忘れられない。なんて新鮮なの。この曲のMV、温かくて世界の愛が詰まっていて素敵だったな。ASKAさんの笑顔から幸せが溢れていて。

そしてジャケットのASKAさんは格好良すぎだった。通勤電車の窓に12のジャケット写真が貼ってあって、ここから乗るとASKAさんに会える〜♪ってホームで電車を待ってたんだ。ぎゅうぎゅう詰めの通勤電車がこんなに楽しく感じられるなんて。それで会社に着くと、デスクにもこの写真のASKAさんが待っていて、再びテンションが上がった。まだそれが許される若さだった、はず。

車でもいつも12を聴いていて、ある時、友人の韓国人ご夫妻を車に乗せて走っていたら、旦那さんが突然、「Romiさん、この曲いいですね〜。」と言った。LOVE SONGか、風のライオン、どっちだったかなぁ。外国の人に不意にそんなことを言われたので驚いていたら、「声がとってもいいですよ。」と。うんうん♡韓国の人にも、ASKAさんの音楽が心に響いたのだと思うととても嬉しかった。

彼らはチャゲアスを知らなかったけれど、私は、韓国で日本の歌が解禁になった時に、チャゲアスが初めてコンサートを行った日本人歌手であることや、その時にASKAさんが感極まって歌えなくなっちゃったんだよ、と熱く語った。

その後しばらくしてご夫妻は日本を離れた。2011年の震災の時には、すぐに韓国から電話をくれて、食材をたくさん送ってくれて、温かい心遣いに心から感謝した。国との間では色々あっても、こんなに素敵な友達がいるのだから大丈夫、って思えた。

金さん、何年も会っていないけど元気かな。次会う時は、また一緒にASKAさんの歌を聴こうね。

 

それにしても、12って良いタイトルだな。この12曲から放たれる音の一つ一つが12音のどれかを奏でていて、それらが集まって楽曲になっているのだと思うと、この12曲達がたまらなく愛おしく思えてしまった。

めぐり逢い

この曲は、私の中でずっと、曖昧な位置付けの楽曲だった。

発売した当時、日本に住んでいなかったのでリアルタイムで聴いていなくて、妹よのドラマも観ることなく今まで来てしまった。

だから、チャゲアスの売上歴代第3位というのがなんだかピンとこなくて、心地良い曲だなと思いながらも、歌詞をじっくり眺めることもなく、なんとなく聴き流していた気がする。

聴くたびに、「乗り遅れたバスを見送る人を見よう」ってどういう意味なんだろうとぼんやり思いながら。

でもこの間、改めて聴いてみたら、急速にこの曲が気になり出した。

最後の転調が、こんなにせつない気持ちになるなんて。何度も聴いていたはずなのに、注意を払ったことがなかった。転調って、ふしぎ。

そうしてやっぱり考えてしまうのは、この曲の二人はどういう恋をしているのだろうと。

差し出す指に君は指で返したというのは否定なのか肯定なのか。乗り遅れたバスを見送る人とはなんだろう。

私には思い至らない解釈を、時折あっさりしてみせる夫に聞いてみると、
「僕には分からないね。」と即答した。

そして、「それ何回聞くの」と言われた。

そうか、前にも聞いてたんだ…。

突き離されてしまったけれど、バスのことが頭からずっと離れなくて、朝の洗面所で身支度をしながら、歌詞をじーっと眺めていた。

読み返すうちに、目にとまった言葉は。

 

「恋を 渡ろう」

 

そうかぁ。

この恋に区切りを付けて、前に進むことを決めた二人と、まだそこにとどまる人達を見つめる二人。そんな情景が思い浮かんだ。

そうしたら、急に確かめたくなった。

昔の会報を、探してみた。日本にいない間の、多分、一度も読まれることなくしまわれていた会報。

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そこに書かれていたASKAさんの言葉。

「歌の中では許される恋愛とも許されない恋愛ともとれるようにした。許される、許されないという状況の中で、人を好きになって、そこに弾みをつけてポンと進もうとする決心を書いてみたかった」

なるほど、どちらか分からないのは、どちらにもとれるように書かれていたからだったのね!

気になっていた謎が解けたら、この曲が大好きになった。

あの転調をまた味わいたくて、何回も聴いてみた。

そして、次に聴きたくなった曲は、

「背中で聴こえるユーモレスク」だった。

そんな二人を、想像してしまった。